虎(Tiger)
- 作品名 : 虎 (Tiger)
- 種類 : 六曲
- サイズ : 2900mm×1770mm
”気迫の虎 宝石・象嵌による装飾の美” 桃山紺碧壁画の時代から武士たちは、東洋画の主題である虎が好んだが、日本に虎は生息していない。そこで毛皮や猫を参考に書いた。長澤蘆雪の日本最大の虎図も猫の様だ。迫力ある虎で知られた岸駒の虎の秘密は、当時としては珍しく虎の頭蓋骨に皮を被せ、牙と歯の本数や形状、四股の詳細な観察記録を基にしていた。 近代では、橋本雅邦の「竜虎図」が知られ、パリ万博他で金牌を受賞した大橋翠石の「虎図」は、毛並みの秀抜さで欧米人を魅了した。 豊かな伝統を踏まえ、その先端に立つ清光光雲の虎は、宝石と象嵌と日本画を兼ね備えて独自の芸術を目指す。その新ジャンルは、工芸的な技法の練達を目指しながら、気迫の虎が装飾美を大胆に発信する。 | ||